訪問看護は病気や障害のある方が自宅で安心して療養生活を送れるよう、看護師などが訪問して自宅での医療ケアや生活支援を提供するサービスです。医師の指示にもとづいた医療処置、病状観察、日常生活支援、リハビリなどを受けられることにより、利用者のケアおよび自立支援と、家族の負担が軽減されることを目的としています。
利用者の対象年齢に制限はなく、もちろん在宅でケアを必要とする子どもも訪問看護を受けることができます。
訪問看護は医療的ケア児や慢性疾患・障害を持つ子どもたちが住み慣れた自宅で安心して療養生活を送るために不可欠なサービスです。子どもたちが家庭という安心できる環境で過ごすことは、地域社会とのつながりを保つことにも有効です。そのうえで訪問看護を利用して成長・発達に合わせた個別ケアが受けられることは、家族の介護負担の軽減や精神的サポートにもつながります。
また近年は、医療技術の進歩によって、高度な医療ケアを受けながら病院でなく自宅で生活できる子どもが増加しています。そのような中で、家庭の医療費削減や子どもの権利尊重の観点からも、訪問看護をはじめとする在宅医療サービスが必要とされているのです。
主治医などによって訪問看護が必要と認められれば利用することができ、患者の年齢や病状などに制限はありません。ただし訪問看護を行う事業所によって対応できる患者の状態や医療ケアの種類もちがいますので、状況に適した訪問看護ステーションと契約する必要があります。
具体的な利用方法としては、まず主治医や医療機関に訪問看護の必要性や内容を相談し、「訪問看護指示書」を作成してもらうことから始まります。それをもとに対応可能な訪問看護ステーションを探して、面談や打ち合わせを行い、納得できれば契約して利用開始となります。
利用費については通常の医療費と同じく基本的に医療保険での3割負担となりますが、国や自治体の各種医療費助成制度も利用できる場合がありますので、お住まいの自治体に相談することをおすすめします。
訪問看護を利用する際に、注意しておきたいポイントを紹介します。
● 事前の情報収集と相談:利用する訪問看護ステーションによって、専門とする分野や提供できるサービス内容が異なります。患者の病状やニーズに合った事業所を選ぶために事前に複数のステーションに相談し、情報を収集しましょう。また主治医や地域の保健センターなど関係機関との連携も重要です。各機関で制度利用について相談し、必要な情報を得ておくと良いでしょう。
● 主治医との連携:訪問看護は原則として主治医の指示にもとづいて行われます。そのため主治医と訪問看護ステーションが連携し、患者の病状や治療方針について情報を共有することが重要です。訪問看護計画の作成についても、主治医と相談しながら行いましょう。
● 訪問看護ステーションとの契約:訪問看護の内容や利用については訪問看護ステーションによって異なります。契約内容をよく確認し、サービス内容、利用時間、費用、緊急時の対応などを十分に理解した上で契約を結びましょう。また看護を受ける患者本人や家族(とくに主な介護者となる人)と、訪問看護師との相性も大切です。契約前の打ち合わせなどを通して信頼関係を築ける訪問看護師を選びましょう。
● 医療保険と自己負担:小児訪問看護は医療保険が適用されますが、自己負担額は所得や加入している保険によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。また国や自治体の各種医療費助成制度も利用できる場合があります。お住まいの自治体や関係機関にご相談ください。
● 緊急時の対応:訪問看護は24時間365日の対応ではない場合もあります。緊急時の対応について、あらかじめ訪問看護ステーションとよく話し合っておきましょう。連絡体制や対応方法を確認し、緊急連絡先を把握しておくことが重要です。また緊急時における医療機関との連携も確認しておきましょう。
● 記録と情報共有:訪問看護の記録は、患者の病状やケアの内容を長期的に把握するために重要です。訪問看護師と情報を共有し、病状や成長の記録を適切に管理しましょう。また通院時などの必要に応じて、訪問看護の記録を関係機関と共有すると良いでしょう。
● 家族の協力と休息:訪問看護は患者にとってより良い在宅医療を提供するだけでなく、家族の負担を軽減するためのものでもあります。訪問看護師と協力しながら、患者のケアを行いましょう。また家族も休息を取り、心身の健康を維持することが大切です。
訪問看護の必要性や治療内容に関しては、まずかかりつけの主治医・医療機関に相談しましょう。そのうえで利用を検討する場合は地域の保健センター・保健所、自治体の福祉に関する窓口で、地域の訪問看護ステーションや医療費助成制度についての情報を得ることができます。
訪問看護サービスの利用を始めてから不安な点や疑問点があれば、契約している訪問看護ステーション、もしくは自治体窓口に問い合わせると良いでしょう。
※1 こんにちは!訪問看護です|公益財団法人 日本訪問看護財団