児童手当(障害者手当)

制度の概要

子どもを持つ家庭を支援するために「児童手当」という制度がありますが、障害を持った子どもを育てている場合には、それに加えて「障害者手当」を受給することができます。


児童手当は子どもを持つ家庭の経済的な負担を軽減し、子ども達の健全な育成とより良い成長環境の提供を支援することを目的としています。この制度は日本に住む0歳から18歳までの全ての児童が対象であり、その養育者に一定額が支給されるものです(※1)。

この制度の実施は「児童手当法」によって定められています。


障害者手当にはいくつかの種類がありますが、その中でもとくに児童に対する支援として「特別児童扶養手当」と「障害児福祉手当」の2種類があります。これらは障害のある児童が地域で安心して生活を送るための支援策としての役割を持ち、障害児の福祉を増進することで社会全体の福祉向上に繋がることを目的としています。児童手当とは異なり支給要件があり、医師の診断や所得額等の条件を満たす必要があります。

特別児童付与手当は精神・身体に障害を持った児童の養育者に支給されるものです(※2)。障害児福祉手当は、障害のため日常生活において常に特別な介護を必要とする児童に支給されます(※3)。この2つの制度は「特別児童扶養手当等の支給に関する法律」によって定められているものです。


いずれの制度も子どもの健全な成長を目的とし、そのための経済的負担を減らしてより良い環境づくりを促すことがその役割です。


利用できる対象者

制度利用の対象者は制度によって異なります。制度ごとの対象者を以下に解説します。

● 児童手当

0歳から、18歳になって最初の3月31日までの間の児童を養育している人(父母など)を対象とします。家庭の所得制限はありません(令和6年10月の改定による)。原則として児童が海外に在住している場合は対象外となりますが、留学などでは支給される可能性もあります。

● 特別児童扶養手当

精神または身体に障害のある20歳未満の児童を養育している人(父母)などを対象とします。対象児童の障害の程度により1級・2級の区分があり、それによって全国一律の支給額が決まります。また家族の所得が定められた額を超える場合は支給されません(※2)。

● 障害児福祉手当

重度の障害のため、日常生活において常に特別な介護を必要とする20歳未満の児童を対象とします。法律で定められた重度の障害の状態にあり、児童福祉施設などに入所せず在宅であることが条件です。また障害を理由とする公的年金(障害基礎年金など)を受給している場合や、家族の所得が定められた額を超える場合は支給されません(※3)。

これらの制度はしばしば見直しが行われており、対象が変更されることも多くあります。利用の際は最新の情報をご確認ください。


制度利用の注意事項

児童手当および障害者手当(特別児童扶養手当、障害児福祉手当)はいずれも子育て家庭や障害を持った児童を支援するための重要な制度ですが、利用にあたっては注意点があります。とくに以下に紹介する点にはご注意ください。

● 共通の注意事項

  • 申請手続き:いずれの制度も市区町村に申請が必要です。児童手当は出生時、障害者手当は対象条件を満たすと診断された際に申請してください。また他の市区町村に転入する際も手続きが必要です。

  • 制度の併用:児童手当と障害者手当双方の条件に当てはまる場合は両方を同時に受給することができます(例えば18歳未満、かつ特別児童扶養手当の対象条件を満たす場合など)。ただし特別児童扶養手当と障害児福祉手当については受給対象が異なるため、この2つを同時に受ける事はありません。

  • 支払い時期:いずれの制度も受給額は月額で示されていますが、毎月振り込まれるものではありません。児童手当は年6回、特別児童扶養手当は年3回、障害児福祉手当は年4回と、それぞれ決まった月に支給されます。

  • 制度改正:これらの制度の元となる法律はひんぱんに見直しが行われており、支給額や条件が変更されることも多くあります。初めて申請する際だけでなく、定期的に最新の情報を確認するようにしましょう。

● 児童手当

  • 現況届:以前、児童手当を継続して受けるためには毎年6月に現況届を出して現在の状況を知らせる必要がありました。令和4年6月分以降はこの提出が不要となっていますが、児童の状況や市区町村の判断によって現況届が求められる場合もあります。その際は各市区町村の取り扱いに従って対応しましょう。

  • 養育者が公務員の場合:公務員の場合は、市区町村ではなく勤務先から児童手当が支給されます。公務員になった/公務員でなくなった場合や勤務先が変わる場合は市区町村と勤務先に届け出てください。

● 特別児童扶養手当/障害児福祉手当

  • 障害の程度の認定:申請の際には医師の診断書など、障害の程度を提出する必要があります。この情報によって受給資格や支給額が決定されます。

  • 支給停止:児童が施設に入所した場合や、障害を理由とした公的年金を受給する場合などは支給停止となるため届け出が必要です。また家族の前年の所得が決められた額を超えた場合は支給されません。


制度利用の問い合わせ先

児童手当および障害者手当は市区町村が窓口となって申請や相談を受け付けています。お住まいの市区町村の役所、またはホームページで担当課の連絡先をご確認ください。不明な場合は役所の総合窓口に問い合わせると良いでしょう。

※1 児童手当制度のご案内|こども家庭庁

※2 特別児童扶養手当について|厚生労働省

※3 障害児福祉手当について|厚生労働省