指定難病と診断された方やそのご家族は、医療費の負担が大きくなることへの不安を抱えているかもしれません。そのようなときに利用できるのが、「指定難病医療費助成制度」です。
この制度は、指定難病の患者さんの医療費負担を軽減するための国の制度です。本記事では、制度の概要、利用できる対象者、申請方法や注意点、そして相談窓口について、わかりやすく解説します。
この記事を読むことで、制度の利用に必要な情報を得ることができ、医療費の負担軽減につなげることができます。ぜひ最後までお読みください。
指定難病医療費助成制度は、国が定めた「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に基づく制度です。この制度は、原因がはっきりせず、治療が難しくて長く療養が必要となる「指定難病」と診断された患者さんの医療費の負担を軽くするためのものです。
2024年4月現在、341種類の病気が指定難病として定められています。
この制度を利用すると、病院での診察や治療、薬局でのお薬代など、指定難病の治療にかかる医療費の一部を国や都道府県が助成してくれます。具体的には、病院の窓口で支払うお金(自己負担額)が、普段の3割負担から2割負担に軽減されたり、1か月に支払う自己負担額の上限が決められたりします。この上限額は、家庭の収入によって6段階に分けられており、上限を超えた分は支払う必要がありません。
医療費が高額になる月が多い方や、人工呼吸器などをつけている方は、さらに負担が軽くなるような仕組みもあります。
この制度を利用するためには、都道府県や指定都市の窓口(保健所など)に申請が必要です。申請が認められると「特定医療費(指定難病)受給者証」「自己負担上限額管理票」が交付されます。これらを病院や薬局の窓口で見せることで、医療費の助成を受けられるようになります。
指定難病医療費助成制度を利用できるのは、以下の条件を満たす方です。
1.指定難病(厚生労働大臣が定める341疾病)と診断された方
2.以下のいずれかの条件を満たす方
a.厚生労働大臣が定める重症度分類で一定程度以上の症状がある
b.軽症でも医療費が高額な場合(軽症高額該当)で、申請月以前の12か月以内に、医療費総額が33,330円を超える月が3か月以上ある
なお、指定難病かどうか、重症度分類を満たすかどうかは、難病指定医が判断します。
参考:厚生労働省「難病医療費助成制度の対象となる疾病一覧」
指定難病医療費助成制度を利用する際は以下のような注意事項があります。
● 申請の書類が膨大
申請する際は難病指定医が作成した臨床調査個人票(診断書)が必要です。ほかにも、支給認定申請書や住民票、世帯の所得を確認できる書類、保険証の写し、同意書など多くの書類が必要です。
● 認定には有効期間がある
原則として1年で、病状や治療の状況に応じて更新申請が必要。申請が遅れた場合、体調不良や家族の看護・介護、大規模災害などやむを得ない理由がないと遡れないことがある。
● 対象外の費用がある
助成対象となる医療費は、指定医療機関で受けたものに限られ、指定外の病院での医療費は助成対象外となる。また、保険診療外の治療や調剤、差額ベッド代などは全額自己負担となる。
● 管理票の提出も必要
医療受給者証と同様に、かかった医療費を記載する自己負担上限額管理票も提出が必要。
このように、制度利用にはさまざまな注意点があります。詳細や不明な点は、次の「制度利用の問い合わせ先」で確認しましょう。
指定難病医療費助成制度について詳しく知りたい場合は、以下の窓口に問い合わせることができます。
地域の保健所・保健福祉事務所 |
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都道府県の難病担当課 |
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難病情報センター |
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かかりつけ医や難病指定医 |
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まずはお住まいの地域の保健所や、難病情報センターのウェブサイトで情報を確認してみるのがおすすめです。
指定難病医療費助成制度は、医療費の負担を軽減するための制度です。医療費の自己負担割合が軽減され、所得に応じた自己負担上限額が設けられています。
この制度を利用できるのは、指定難病と診断され、重症度が一定以上の方、または軽症でも高額な医療費が継続する方です。申請には指定医の診断書などが必要で、認定には有効期間があります。また、指定医療機関以外での受診は助成対象外となるなどの注意点もあります。
制度について詳しく知りたい場合は、お住まいの都道府県・指定都市の相談窓口(保健所など)や、難病情報センターのウェブサイトで確認しましょう。
【参考】