てんかんは、大脳に過剰な電流が生じることによって、様々な発作を生じることを特徴とする慢性疾患です。ただし、発熱があって生じる発作は熱性発作(熱性けいれん)と呼ばれるなど、何か誘因がある時しか生じない場合は、てんかんによる発作にはなりません。
発病は、新生児期に多く、ついで高齢者に多いです。ただし、どの年代でも発病される可能性があります。
ひとえにてんかんと言っても、てんかんにはたくさんの種類があります。
大きく分けますと、大脳の一部が焦点となり発作が生じる焦点てんかんと、大脳の全体から発作が生じる全般てんかんがあり、治療薬の使い方が異なります。
脳のどの部分が焦点となり発作が生じるかで、特有のてんかん発作が生じます。例えば右の運動野が服部すると、左半身に力が入ったり、ガクガクしたりする発作が生じます。
力が入らない、意識がなくなるだけの発作もあり、これを非運動発作と言います。
治療は、抗てんかん発作薬を毎日飲むことであり、適切な治療で、成人なら7割、小児は8割発作が消失します。抗てんかん薬は20〜30種類あり、単剤で発作がとまらない場合は、2から3種類組み合わせてのみます。
てんかん外科(手術)、ACTH等のホルモン治療、食事療法(ケトン食)など特別な治療もありますので、発作が消失しない場合はてんかんの専門的な治療をしている医師に相談する必要があります。
てんかんの患者さんは、てんかん発作の生じる状況によって、入浴時、水泳時、車の運転など生活面の注意がありますが、特に小児の場合は不必要な制限は発達面を抑えてしまうリスクがあります。時に誤解や偏見(スティグマ)を受けることがあり、啓発活動が重要です。
【監修医:大阪市立総合医療センター 小児脳神経・言語療法内科 部長 岡崎伸 先生】
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